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天高し無辺未来図学園祭(重利)

天高しそらたかし無辺むへん未来図みらいず学園祭がくえんさい重利しげとし

11月2日に2025年度の北九州市立大学後援会総会が北方キャンパスで開催された。
学生を支える後援会の使命について、福島会長から力強い挨拶があった。柳井学長からは、大学の近況と未来について丁寧な報告と説明があった。旦過市場に設置予定の新学部について具体的な報告があり、期待が高まった。

総会後、同時に開催されている学園祭を巡った。開催期間が1日だけ、アルコールも禁止とのこと。時代を感じた。出店は賑わっていた。その一角に赤い幟が立っていた。白抜きで「絆」と書かれている。絆焼きうどんという名の焼うどんが売られていた。2011年3月11日発生の東日本大震災被災地への支援をきっかけに立ち上がった学生プロジェクトが引き継がれている。

小倉発祥の焼うどんと被災地釜石の烏賊のコラボである。地震発生後、学生たちを現地に派遣したいと関係する先生方が動いていた。現地への移動、宿泊について資金面で苦慮されていた。後援会へ依頼があった。

当時、私は大学事務局総務課に勤務し後援会事務局も担当していた。後援会役員に相談すると、こんな時こそ後援会として学生を支えようと金銭面で支援することとなったことを思い出した。

「絆焼うどん」を2パック、買った。学生さん達に当時のことを少し話した。受け答えがしっかりしたさわやかな学生さん達であった。学生さん達と話していて、学園祭で俳句を詠むことを事務局の井澤さん、丸山常務理事に約束していたことを思い出し、秋晴れの空を仰いで浮かんできたのが冒頭の句である。

「この俳句は、秋の清々しい空の下で、未来への限りない夢と希望を力いっぱい表現する若者たちの姿を、鮮やかかつ壮大に描き出した、希望に満ちた青春の一句と言える」とAIが鑑賞してくれた。来年古希を迎える。無辺とまではいかないが、何らかの未来図は描きたい。

 

北九州市立大学後援会監事 中嶋重利(俳人協会会員 俳誌「青嶺あおね」星座同人)

中嶋重利氏 近況句

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